
一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
〒603-8231 京都市北区紫野大徳寺町22[MAPを見る]
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こんにちは、GC教育部です♪
紫野高校の1年生は現在、総合的な探究の時間「Global Citizenship1(GC1)」で、「誰もが自由でいられる世界を国外でも実現し、活動を通じて他国を知る」という目的のもと学びを深めています。今回のテーマは「国際理解~世界寺子屋運動に参加しよう!~」です。
世界寺子屋運動は、ユネスコと日本のNGOが1989年から進めている国際協力活動で、「読み書きができることは、生きる力につながる」という理念に基づき、カンボジアやネパール、ラオスなどで地域の子どもや大人が共に学ぶ「寺子屋」を支えています。そこでは読み書きや計算だけでなく、生活改善や文化交流、職業訓練など、人々がよりよく生きるための学びが続けられています。また、日本国内では書き損じはがきや未使用切手を集めて換金し、現地の教育支援に役立てる仕組みもあります。
今回の授業では、この世界寺子屋運動をより深く理解するために、生徒たちがキャッチコピーを考え、その発表会を行いました。ひとり3作品ずつ、問題提起・共感・行動喚起の3つの型に挑戦します。
「誰に、何を伝えたいのか」を意識しながら、データを提示するだけでなく、ひとりの姿が想像できるような「物語」を織り込み、短くリズムのある言葉で表現すること。そして、支援する・されるの関係ではなく「共に学ぶ」という姿勢を大切にしながら、言葉に思いを込めていきます。
生徒たちが発表した作品には、自分自身の経験や価値観が自然と表れており、聞いていた仲間から「おぉ、深い!」「二つの意味が込められていたんだ!」と驚きの声が上がる場面もありました。
授業後の感想では、「苦手だと思っていた型の作品の方が、多くの人に共感されて驚いた。苦手だからこそ調べたり工夫したりした結果、相手に届きやすくなったのかもしれない」「自分は問題提起型が好きなのだと気づいた。数字に説得力を感じるからだと思う。世の中のキャッチコピーをもっと調べてみたい」など、自分の表現の癖や得意・不得意に気づいたという声が多く見られました。
キャッチコピーづくりは単なる言葉遊びではなく、自分がどんなふうに世界を見ているのか、どんな伝え方が得意なのかに気づく、自己理解の時間でもあります。世界寺子屋運動について学んだことを「誰かに届ける言葉」として形にすることで、生徒たちの探究はまた一歩深まりました。
次回からは修学旅行に向けた事前学習が始まります。普通科はマレーシア、アカデミア科はオーストラリアについて、生徒たち自身が調べ、生徒たち自身が授業づくりを行います。誰かに思いを届けるためには、まずその「誰か」を知ることから始まる、そんな探究の姿勢を持って、これからの学びにもつなげていきます。


