一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
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こんにちは、GC教育部です♪
現在、1年生のGC1(Global Citizenship1)の授業では、「誰もが自由でいられる世界を国外でも実現し、活動を通じて他国を知る」という目的のもと、探究活動を進めています。今回のテーマは「国際理解~世界寺子屋運動に参加しよう~」です。
この学びを通して、生徒たちは『自由』の視点をさらに世界へと広げ、「自由を実現するためには、他国をどれほど理解しているかが大切である」ということを実感してほしいと考えています。
授業のはじめは、ハンス・ロスリング著『ファクトフルネス(FACTFULNESS)』を題材にした世界理解クイズからスタートしました。
この本では、「私たちは世界を『ドラマチック』に誤解している」と指摘されています。実際には、教育・医療・貧困など多くの分野で世界は少しずつ良くなっているのに、私たちは「世界は危険で、貧しく、悪化している」と思い込みがちです。データに基づいて現実を正しく理解することが、根拠ある意見をもち、真に必要な支援を考える第一歩である、そんなメッセージを、生徒たちは体感的に学びました。
今回のクイズでは、『ファクトフルネス』に掲載された13問をもとに、統計データを最新版(国連や世界銀行などの2024年時点の数値)に更新して出題しました。結果発表では、「えっ、そんなに多いの!?」「9問も正解できた!」「公共や家庭基礎で習った内容だ!」と、驚きと笑いが絶えませんでした。楽しみながら、世界を『印象』ではなく『データ』で見つめる力を育む時間となりました。
続いて学んだのが「世界寺子屋運動」です。
世界寺子屋運動とは、ユネスコと日本のNGOが1989年から進めている国際協力活動で、「読み書きができることは、生きる力につながる」という理念のもと、途上国の人々に学びの場=寺子屋を届ける取り組みです。
カンボジアやネパール、ラオスなどで展開され、学校を建てるだけでなく、地域の大人や子どもたちが読み書きや計算を学び、生活をより良くするための学びを支援しています。
授業では、特にカンボジアを題材に、教育に関する課題についてグループで話し合いました。
「学校が建てられても、水汲みや農作業で通えない子どもが多い」
「教師の数が足りず、授業が十分に行えないこともある」
「だから、建物だけでなく“人”への支援が必要なのではないか」
など、生徒たちは短い時間の中でも的確に問題の本質を見抜き、活発に意見を交わしていました。次回の授業では、今回の学びを踏まえて「世界寺子屋運動」のリーフレットを作成します。自分たちが世界に向けてできることを考え、行動へとつなげていく生徒たちの作品に、どうぞご期待ください。