一歩踏み出すGlobal Citizen
普通科・アカデミア科
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こんにちは、GC教育部です♪
今回は、紫野高校2年生の総合的な探究の時間「Global Citizenship 2(GC2)」の様子をお伝えします!
現在、生徒たちは、10月21日に開催される「GCフェスタ(探究成果発表会)」に向けて、自分たちが解決したい「誰かの不自由さ」をテーマに、MIT App Inventorを用いたアプリ開発と発表資料づくりに励んでいます。
授業ではまず、自分たちの身近な「不自由さ」に目を向け、そこに潜む課題を掘り下げてきました。
「学校外での人とのつながりがない」「時間の使い方がうまくできない」「気持ちを整理する方法がわからない」といった日常の中で感じる小さな不自由さに加え、「保育園やこども園選びでの困りごと」「災害時の聴覚障がい者の不安」など、自分の周りにいる人や社会の中で見えてきた不自由さにも目を向けました。
自分だけでなく、他者の視点に立って「その不自由さをアプリでどう解決できるか」を考えることで、生徒たちの探究の視野はさらに広がっていきました。
構想が固まると、いよいよ開発フェーズへ。
MIT App Inventorを使い、ブロック型のプログラミングで試行錯誤が始まります。「カレンダーの機能ってどうやったら作れるかな?」「チャット機能を入れるにはどんなブロックが必要?」といった技術的な相談が飛び交う一方で、「この人の不自由さを解消するなら、別の機能の方が本当に役立つかもしれない」と、教員との面談を通して自分の仮説を見直す生徒の姿も見られます。
実際に試作品を動かしてみると、思うように動かないこともしばしば。
「ボタンを押しても画面が切り替わらない!」「データが保存されない!」そんなトラブルが起きるたびに、生徒たちは仲間と話し合い、インターネットで調べ、教員に質問しながら一つひとつ課題を乗り越えていきます。完成までの道のりは決して平坦ではありませんが、その過程こそが「探究の学び」そのものです。
この授業で大切にしているのは、アプリを「つくること」よりも、「考え続けること」。誰の、どんな不自由を、なぜ解決したいのか。どんな機能が、その人の“自由”につながるのか。その問いを何度も繰り返す中で、生徒たちは「自分が社会にできること」を少しずつ形にしていきます。
教室からは、「アプリ開発が間に合わない!」「発表資料どうしよう!」という焦りの声も聞こえてきますが、その表情はどこか楽しげ。自分のアイデアが形になっていく喜び、仲間と協力して壁を乗り越える達成感、その積み重ねが、生徒たちの成長へとつながっています。
「誰かの不自由さ」と真剣に向き合うことは、誰かを想うこと。そして、その「想い」を形にしようとする少しの「背伸び」が、生徒たちを確実に成長させています。
10月21日のGCフェスタでは、紫高生が自分の手で生み出したアプリと、その背景にある物語が発表されます。どんな「自由」のかたちが生まれるのか、どうぞご期待ください!