
「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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10月27日(月)、2年生を対象に芸術顧問・松田康子先生による特別授業が行われました。
松田先生は、本校17期卒の大先輩で、現在ドイツ在住の素晴らしいピアニストです。東京藝術大学・同大学院、ミュンヘン国立音楽大学をご卒業後、ドイツを中心にヨーロッパ各地で定期的にリサイタル、室内楽、オーケストラとの共演など演奏活動を行うとともに、リヒャルト・シュトラウス音楽院、京都市立芸大、ミュンヘン国立音楽大学で後進を指導、またピアノや室内楽の国際コンクールの審査などにも数多く当たっていらっしゃいます。
毎年秋にドイツから帰国され、本校の生徒たちを熱心にご指導くださっています。
今回は2年生の「総合的な探究の時間」特別編として実施されたもので、2週間後に迫っているヨーロッパ研修旅行先でのコンサートで演奏するグループの中で、ピアノデュオとホルン・トロンボーン・ピアノのトリオをご指導いただきました。(来週には、1年生と3年生それぞれに授業をしていただく予定です。)
ピアノデュオでは「ピアニッシモをどこまで攻められるか」「演劇で暗い中に一本だけライトが当たっているような、そんな音を」「ピアノはフォルテの半分ではなく、声色が変わる。ホールの響きも含めて音をデザインする」など、全体のバランスや音の一つひとつの色彩や意味合いを丁寧に伝えていただきました。
たくさんの音が氾濫していたのがすっきりとし、あっという間に作曲家の色合いがとてもよくわかる演奏になったように思いました。
トリオでは、リズム表現が難しく「リズム感は体」「お腹で感じてお腹から出す」といった言葉とあわせて、ペダルの使い方や打鍵の速度、アクセントの位置など、細部にわたってアドバイスされました。
生徒たちはリズムをキープし合わせることに注力していた状態から、音の“流れ”を身体で感じながら演奏できるきっかけを得たように思いました。
また、生徒も先生も「とらえどころがない」と言っていた部分も「水が澄んでいてキラキラ」「山々の向こうに届くような響き」といった自然のイメージで情景を描くことで、一つの形を見つけられたのではないかと思いました。
本校ではアンサンブルはとても大切にしており、聴いている生徒たちにとっても、多くの学びがあったのではないかと思います。
まだ研修旅行まで間があります。今回得たことをしっかり自分のものにしてさらなる高みを目指してください。

