「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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9月10日(水)、今年度の特設講座の5人目の講師として、京都市立芸術大学特任教授の小濱妙美先生を本校にお迎えしました。今回は、3年生と2年生の声楽専攻の生徒2名ずつが、オペラ・アリアやイタリア歌曲を題材にレッスンを受講しました。
まずステージの上で名乗らせることからスタートしました。発音やイントネーションなど注意され、歌うということだけでなく最初のあいさつで相手に自分を覚えてもらうことの大切さにも触れて伝えておられました。
オペラのアリアでは、オペラの場面をイメージしやすいように、聴講していた生徒や先生方を舞台に上げてサポート役を務めさせ、実際の動きをしながら歌うことを指示されました。生徒たちはそれまでそんな練習はしていなかったのにしっかり演技をして対応できていたこと自体が素晴らしく、そして、にわか演技でありながらも、歌と表現が一体となった時には、声がより安定し、表情も豊かになっていくのが感じられました。
また、客席近くに移動しながら歌うことで「人に伝える意識」が一層高まり、表情や声の響きが生き生きと変化していく様子が見られたり、水を勢いよくバケツで投げるように、あるいは噴水が上がるように声を遠くに飛ばすイメージを持つなど、さまざまなアプローチで生徒たちの殻を破るような体験へと導いてくださいました。
他にも、可愛らしく軽やかに声を前に出す工夫や、遊び心を持って演じること、声だけでなく仕草や息遣いによって相手を引きつけることなど、多面的なアドバイスをいただきました。
生徒たちは「心も身体も解放して歌う」という成功体験を得ることができ、小濱先生のエネルギー溢れるご指導によって、自分自身の新しい可能性に気づいたように思います。今回のレッスンを通じて、それぞれの能力が大きく引き出され、今後の学びにつながる貴重な機会となりました。
小濱先生のご指導に、心より感謝申し上げます。