「人とつながる音楽家」を目指して
音楽科
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7月2日(水)、今年度の専攻別特設講座のトップバッターとして、東京藝術大学准教授の高木綾子先生をお迎えしました。当日は、1年生から3年生までのフルート専攻生6名全員がレッスンを受けることができました。
息の使い方、口や唇・あごの形や力の入れ方、響かせるポイント、音を届ける距離、息の温度感、音楽用語がもつイメージなどについて、高木先生は、わかりやすくイメージしやすい明確な言葉と、絶妙なたとえを交えながら丁寧にご指導くださいました。その一つひとつがとても印象に残りました。
生徒たちにとって、まず何よりも高木先生の素晴らしいフルートの音色を間近で聴くことができたことは、何ものにも代えがたい幸せな体験であり、感性を広げるうえで大切な「本物に触れる」貴重な時間となりました。また、自分の音の響きや色合い、強弱、ポジション、音と音のつながりなどが、先生の指摘やアドバイスによって明確に変化していくことを体感できたことも、大きな学びとなったようです。
6名のレッスン終了後には、質疑応答の時間が設けられましたが、緊張のせいか、質問はひとつだけ。「緊張しないようにするにはどうしたらよいか」という問いに対して、先生は野球選手・イチローの話を交えながら、「背中・顔・呼吸」の3つの使い方について教えてくださいました。
この日は、他専攻の生徒たちも見学に訪れていました。楽器は違っても、他者のレッスンを見ることは大切な学びの機会であり、それを自分にどう結びつけて聴くかが重要です。見学していた生徒たちも、皆真剣な表情で耳を傾けていました。
レッスン後、生徒たちに印象に残ったことを尋ねると、「体の使い方の考え方がとても分かりやすかった」「ブレスの話」「足をしっかり踏みしめること」「至近距離で先生の音を聴けたこと」「胸をしっかり使うこと」など、多くの具体的な感想が返ってきました。
高木先生のご指導は、音で表現するために、どのように体を使い、どのような息を吐くかということに集約されているように感じました。これからますます成長していく生徒たちに、たいへん大きな贈り物をしてくださいました。
高木先生、本当にありがとうございました。