すべては君の「知りたい」からはじまる
普通科・探究学科群(人間探究科・自然探究科)
〒604-8254 京都市中京区東堀川通錦小路上ル四坊堀川町622-2[MAPを見る]
TEL. 075-211-5351 FAX. 075-211-8975
堀川高校の3年生には7時間目の授業が設定されていません。7時間目は、進路実現をめざし、朋と共に養ってきた自己調整力を発揮する時間です。25期生は「穂のアゴラ委員会」を4月にたちあげ、7時間目の使い方の可能性を探っています。静かな自習をする教室や教え合いをしながら学ぶ教室の設置、生徒が企画する学習会、教員が提案する学習会、生徒から教員に依頼する補習…など様々なアイデアが出されています。早速、3年生が利用する2階の掲示板には、様々な企画の募集が貼りだされています。
そのなかの一つの企画が、5月30日(金)に実施されました。「先生と一緒に国宝展へ行こう!」です。大阪万博にあわせて京都・奈良国立博物館、大阪市立美術館で4月から国宝展が開催されているので、金曜日の開館時間延長を利用して京都国立博物館の「美のるつぼ」展を鑑賞に出かけようという日本史担当教員の呼びかけに応じて、10名の生徒が参加しました。
堀川蛸薬師からバスを乗り継いでいく計画でしたが、オーバーツーリズムに巻き込まれて4人の生徒がバスに乗れず、始めから計画の修正を余儀なくされましたが、なんとか揃って博物館にたどり着きました。授業で習ったばかりの片山東熊設計の明治の近代建築である旧館を右に、ロダンの「考える人」像を左にみながら会場につき、2時間弱の鑑賞を開始しました。「ジャガード織機導入前の西陣織の見本帳が見れて感動です!」「埴輪が担いでいる鋤が曲がっていてかわいいです!」「これは白虎?いや青龍でしょう!」「この漁師のおじさんの顔ってどうなってるの?」…若い目で見た様々な感想や感動に教員としては「???」と思うものも多かったですが、時間はあっという間に過ぎました。
「文化史への興味は薄かったのですが、実物を見て初めてわかるものも多いと思いました」「教科書で見た作品以外のものも、見てるうちに、これって同じ時代の作品だわ!とかわかるようになってきた」「「光明子」とか知ってる人名が読めたので感動した!」「教科書で知ってる作品も実はこんなに小さかったんだとか大きかったんだとか思いました」などの感想を述べてくれました。すでに前期展示をみて二回目の鑑賞だという目の肥えた強者からは、「もう一回あの作品を見たいと思ってきたけど、後期展示にはなくてちょっと残念」という感想を得ました。せっかくだからもうちょっと見てから帰るという数名の生徒を残して解散しました。京都の高校ならではの体験を積める経験であったと思います。